八重の桜 時代背景 裏面史 ネタバレ
といえば、時代の転換点の裏面史に翻弄されてきた人々の生きざまが、否応なく気になってしまうもの。
2月17日日曜日放送の第7回からの、剛力彩芽演じる山本八重(綾瀬はるか)の幼なじみ・日向ユキの初登場。
ふと、思ったんだろうな。
裏面史から目を逸らせるわけにはいかないと。
先の二度の投稿にもあるように、幕末から明治維新、そして以後の時代の流れの転換点における裏面史を描いたNHK大河ドラマで、一番強く印象に残っているのは、1980(昭和55)年放送の『獅子の時代』。
完全版DVDは、これまでの間、最終回の第51回収録の第七巻まで続いています。
第一巻は、フランスのパリ万国博覧会が開催された1867(慶応3)年末、第15代将軍徳川慶喜の弟・昭武(中村幸二改め現・三代目中村橋之介)を名代とする幕府使節団の一員で、会津藩士の主役・平沼銑次(菅原文太)と、イギリス留学後にパリに寄り道した薩摩藩士の主役・苅谷嘉顕(加藤剛)との出逢いを描いた第1回から、江戸幕府崩壊、1868(慶応4)年1月の戊辰戦争勃発、大久保利通(演じるは鶴田浩二、『八重の桜』では徳重聡)の命により東北の農民の聞き取り調査に出向く嘉顕、4月からの会津戦争勃発、銑次の故郷・会津への逃避行を描いた第8回まで。
第二巻は、飯盛山での白虎隊自刃と新政府軍との戦闘を描いた第9回から。
"知恵の山川"こと山川大蔵(演じるは倉石功、『八重の桜』では玉山鉄二)による彼岸獅子の通り囃子を装っての鶴ヶ城入城と籠城戦の始まりを描いた第10回[『八重の桜』では2013(平成25)年7月7日日曜日放送の第27回]。
9月22日の会津落城と銑次の謹慎所からの逃亡を描いた第12回、榎本釜次郎改め榎本武揚(演じるは新克利、『八重の桜』では山口馬木也)の旧幕府艦隊に乗り込み蝦夷地到着と平定、蝦夷共和国の理想を目指す第13回、パリ万博使節団の医師・髙松凌雲(尾上菊五郎)とともに4月からの箱館戦争での傷病者の手当てに尽力する第14回、5月18日の降伏後に敗残兵としての逃亡とニシン番屋での潜伏に至るまでの第16回まで。
第三巻は、第17回より、蝦夷地改め北海道からの脱出に成功した銑次の流浪と下北半島の斗南藩に移住した家族との再会、銑次と極寒の冬の生活を知る貧農の青年との津軽と東京と横浜への出稼ぎ旅、不毛の土地の開墾に尽力する旧会津藩士、警察制度の整備に尽力する反面、理想とは真逆の強権体制に疑問を抱き始める嘉顕、斗南に舞い戻った銑次と家族との極寒の苦しい生活と父の自死までを描いた第24回まで。
第四巻は、武士を捨てて上京した銑次と兄妹の新生活の始まりを描いた第25回から、江藤新平(細川俊之)の下で司法制度の確立に取り組む嘉顕、政府系紙幣印刷機導入に絡んだ汚職と詐欺に憤った銑次の傷害事件と投獄、徴兵令の発布、征韓論争に端を発した遣韓使節大使派遣問題での大久保利通と西郷隆盛(演じるは中村富十郎、『八重の桜』では吉川晃司)の決別を描いた"明治六年の政変"の第32回まで。
第五巻は、出獄後に人力車夫となった銑次の新生活の第33回から、銑次とパリ万博で出逢った訳ありの芸者もん(大原麗子)との恋の始まり、銑次の妹・千代(大竹しのぶ)と嘉顕の恋と結婚、西南戦争勃発、政府軍雑役夫として徴用された銑次、東京警視庁の抜刀隊の指揮を執る嘉顕、銑次の戦線離脱と西南戦争終結、政府軍資金強奪と大久保利通暗殺加担という無実の罪による銑次の逮捕、北海道の樺戸集治監獄への投獄、北海道の開拓使官史となった嘉顕の仕事ぶりを描いた、第40回まで。
第六巻は、第41回から。
極寒の牢獄での凍死者続出、春を迎えての銑次の仕掛けた囚人大脱獄と逃避行、余市の旧会津藩士入植地での銑次の兄嫁・玲(香野百合子)と姪・保子[松田美由紀(旧姓:熊谷)]との再会、小樽の廻船問屋での銑次ともんの再会と上京後の凌雲との再会、藩閥争いに反発した嘉顕の辞職と薩摩への帰郷、自由民権運動に触発された嘉顕の憲法草案作り、東京の牢獄で知り合い西南戦争でも行動をともにした侠客・松本英吉(丹波哲郎)との再会と、英吉の故郷・秩父の農民との交流、かつてのパリ万博の幕府使節団の旧水戸藩士・伊河泉太郎(村井国夫)との再会、福島事件への遭遇、嘉顕が参加する憲法草案作成会議の始まりまでを描いた、第48回まで。
第七巻は、憲法草案作成会議での嘉顕と伊藤博文(根津甚八)との決別を描いた第49回、銑次と秩父の長老・田代栄助(志村喬)と輪になっての話し合いと武装蜂起準備を描いた第50話、1884(明治17)年の秩父事件と1889(明治22)年2月11日の大日本帝国憲法発布とその後を描いた最終回の第51回。
以上、裏面史らしきものを、長々と調べ上げただけで、こんなにもある。
今回の『八重」の桜』の場合、
八重が昭和初期に亡くなるまでを描く関係から、明治維新以降になれば、いくらか時の流れの早い展開が目立つことに加え、京都を舞台にした物語の比重が大きくなるということだろうなあ。
2013-02-16 |
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