ひこうき雲 ミスリム COBALT HOUR
ユーミンこと松任谷由実が、
特に、1972(昭和47)年7月5日発売のかまやつひろしプロデュースによるファーストシングル「返事はいらない」のデビューから、1975(昭和50)年12月にアレンジャー・松任谷正隆と婚約するまでの荒井由実時代が、なぜか気になっている。
というのも、7月20日土曜日公開のスタジオジブリ最新作である宮崎駿監督の映画『風立ちぬ』の主題歌に、1973(昭和47)年11月20日発売のファーストアルバムの題名で1曲目収録の『ひこうき雲』が、あまりにも素晴らしいといっても過言じゃないから。
まず、この度の映画『風立ちぬ』の主題歌となった「ひこうき雲」とは、元々、1973(昭和48)年11月5日発売のセカンドシングル「きっと言える」のB面収録曲。
高校3年生当時にテレビで報道された、近所の高層団地での高校生同士の飛び降り心中事件がきっかけで、高校1年生の頃に小学校時代の同級生男子が筋ジストロフィで死亡したことを思い出して、"天逝"をモチーフにした書き下ろし曲。
本人曰く、自殺しないとしながらも、自殺・死に対しての一種の理解と羨望が歌われているとのこと。
そして、映画『風立ちぬ』では、主人公の航空技術者・堀越二郎(声:庵野秀明)と、休暇中の軽井沢で出逢った病身の恋人・里見菜穂子(声:瀧本美織)との、心の触れ合いを軸に描いていて...。
高い空に舞う飛行機、ひこうき雲、人間の魂、そのものが歌われているかのような、臨場感の上がる楽曲だ。
「ひこうき雲」に限らず、
1974(昭和49)年10月5日発売のセカンドアルバム『MISSLIM(ミスリム)』には、1974(昭和49)年4月20日発売のサードシングル「やさしさに包まれたなら」が収録。
当初は、不二家ソフトエクレアからのCM依頼による書き下ろし楽曲。
そして、アルバムヴァージョンは、1989(平成元)年7月29日より公開の映画『魔女の宅急便』のエンディングテーマに使用されて、12月21日に改めてシングル発売されることに。
1975(昭和50)年6月20日発売のサードアルバム『COBALT HOUR』には、5曲目に1975(昭和50)年2月20日発売の5枚目のシングル「ルージュの伝言」が収録。
これも後に、映画『魔女の宅急便』のオープニングテーマとして使用。
なぜ荒井由実なのか...。
聞くところによれば、プロデューサー・鈴木敏夫氏が、会議直前に観た松任谷由実のコンサートに触発されて、荒井由実時代の楽曲の採用を宮崎駿監督に提案したらしく。
そして、かねてから宮崎氏の若かりし頃に聴きなじんでいたことが、採用の決め手になったとのことで。
荒井由実時代の楽曲を聴いてみると、高度情報化社会特有の時の流れの早さと殺伐さとはほぼ無縁の、懐かしさと優しさがいっぱいにあふれているんだよなあ。
せめてテレビや映画を観ている時や、外で休日を楽しんでいる時にでも、たっぷりと浸れそう。
2013-07-09 |
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