軍師官兵衛 キャスト 陣内孝則
2月16日日曜日放送の第7回より初登場か...。
NHK大河ドラマ出演は、1987(平成元)年放送の『独眼竜正宗』での豊臣秀次、1991(平成3)年放送の『太平記』での佐々木道誉、1997(平成9)年放送の『毛利元就』での陶晴賢、に続いて、4回目。
陣内孝則と言えば、1980年代後半から1990年代前半を席巻したトレンディードラマでの軽薄な役どころの印象が強いけど、いざ時代劇となれば、いわゆるバサラ大名特有の華美で狡猾な役どころが、ハマッテいるかのよう。
この度の『軍師官兵衛』で演じるは、備前国主・宇喜多直家。
宇喜多興家の子として、1529(享禄2)年に生誕。
1534(天文3)年に祖父・能家が島村盛実らによって暗殺された時、わずか6歳だった直家は父・興家と共に放浪の人生の日々。
やがて成人となり、天神山城主・浦上宗景に仕えて以来、浦上家臣団の中で頭角を現わしたという。
本格的な動きを見せ始めるのは、1574(天正2)年。
再び宗景からの独立を狙うにあたり、まず小寺氏預かりとなっていた宗景の兄・浦上政宗の孫・久松丸の存在に目をつけ、小寺政職(片岡鶴太郎)に久松丸の備前入りを打診し、許可を得るなり、久松丸擁立と岡山城築城で、宗景に対して謀反。
結果としては、かねてからの直家の事前の諜略が功を奏して、美作や備前国内での宗景配下の諸氏の離反が相次ぎ、更に宗景と犬猿の仲であった安芸国の毛利氏と結び軍事面での不利を覆して、織田信長(江口洋介)に対抗。
以後は、1575(天正3)年の毛利氏による三村氏攻撃にも加勢するなど協同体勢。
同年9月、"天神山城の戦い"で、宗景の腹心であった明石行雄ら重臣たちも内応させて宗景を播磨国へ退け、備前のみならず備中の一部・美作の一部にまで支配域を拡大。
しかしながら、宗景追放後も依然として備前には旧浦上家臣の勢力が温存。
また宗景や一門の浦上秀宗など播磨からの密かな連絡もあり、度々備前に潜伏する旧浦上家臣の煽動した小規模な蜂起に悩まされることに。
この状況は1587(天正6)年12月の浦上残党による一斉蜂起で、幸島を占拠するという事件まで続いて、浦上宗景・秀宗らが首謀者となったこの武装蜂起は一時期、天神山城を奪うなど勢いを見せ鎮圧には数ヶ月を要したという。
これを機に備前や播磨に潜んでいた旧浦上の勢力を領内から放逐。
さらに宗景の援助をしていた美作鷲山城主の星賀光重を討ち、宗景の領主復帰の野望を打ち砕き、ついに宇喜多家の領内での安定した支配権を確立。
やがて、織田信長の命を受けた羽柴秀吉(竹中直人)が中国方面に進出。
直家はこれに対抗、1579(天正7)年5月には信長に内応したとして東美作の後藤勝基などを滅ぼしたものの、次第に形勢不利となり、10月には直家自身も毛利家と断絶して信長に臣従。
以降は、美作・備前各地を転戦して毛利氏と合戦を繰り返し。
そして、1581(天正9)年の末頃、交戦中の岡山城で病死。
死因は"尻はす"という出血を伴う悪性の腫瘍であったらしく...。
死はしばらく隠され、翌1582(天正10)年1月9日が公式な忌日に。
生涯を通して、出雲の尼子経久・安芸の毛利元就とともに、"中国地方の三大謀将"の一人とは...。
策謀に長けることとなる始まりは、祖父の暗殺への復讐心ということなのかなあ。
その仇敵である島村盛実の暗殺をはじめ、舅の中山信正や龍口城主・穝所元常を殺害、後の浦上氏の勢力拡大に中心的役割を果たすこととなって...。
ほかには、金光宗高をはじめ松田元賢、後藤勝基など手に余る者には、自分の娘や姉妹、或いは親類の娘を養女として、縁組を成立させて親類の体を表し、時節を見はからった上での毒殺、闇討ちして寝首をかくといった行い。
それらの所業ゆえ、身内にさえ恐れられていたとのこと。
この恐ろしい策謀と言えば、同じく戦国時代の中国地方が舞台で、1997(平成9)年放送のNHK大河ドラマ『毛利元就』を、ふと思い出した。
この時の陣内孝則が演じたのは、大内家の柱石とされる重臣で文武両道の名将・陶興房(夏八木勲)の息子・陶晴賢。
忠義心熱いゆえに、亡き主君・大内義興(細川俊之)の息子・義隆(風間トオル)の天下への向上心なき遊び人ぶりに翻弄され、葛藤の末に謀反して討伐する役どころだった。
この度の『軍師官兵衛』では、忠義心とは正反対のかなり狡猾な策謀家に変貌。
どのように魅せてくれるか、一番気になるところ。
余談ながら、小寺政職を演じる片岡鶴太郎は、毛利家家臣の経済担当で大内派の井上元兼という、腹黒くしたたかな策謀家の一方で家族思いの激情家。
主君・毛利元就(三代目中村橋之助)にとっての最大の内なる天敵ぶりだった。
また、小早川隆景を演じる鶴見辰吾は、毛利家家臣の外交担当で尼子派の桂広澄(草刈正雄)の息子・元澄。
武断派で、謀反の疑いゆえ自害に追い込まれた父の敵である元就に復讐心を燃やす役どころ。
『毛利元就』も『軍師官兵衛』同様、演者たちのありとあらゆる顔を観れる楽しみが...。
時折、観てみようかなあ。
2014-01-07 |
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