星野源 本
6月11日水曜日発売の星野源の通算7枚目にして初の両A面シングル「Crazy Crazy / 桜の森」の購入も待ち遠しいこともあるけど...、
2月23日日曜日放送のMBSドキュメンタリー番組『情熱大陸』を観て、ついつい気になってしまったことが、そもそもの始まりだったのかもしれない。
折しも過去に発売の3枚のアルバム鑑賞での思うことも加わってか、過去にマガジンハウスから出版の4冊のエッセイ集も、時系列に読んでみた。
その4冊とは以下の通り。
2009(平成21)年9月17日木曜日発売の『そして生活はつづく』は、初めてのエッセイ集。
携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活は続いていく。
ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活を面白がろう。
このコンンセプトにいくらか救われてしまったかのようで...。
かの『情熱大陸』を観て間もなく、たまたま以前録画済みのテレビ朝日深夜バラエティー番組『タモリ倶楽部』でのエロ男爵(?)を彷彿とさせる言動を目にした反動からか、地味に面白くてニヤリと笑いが出てしまって...。
飾らないながら普通の人とは違う行動パターンには、魅力的ゆえに本当に笑える。
2013(平成25)年1月17日木曜日発売の『働く男』は、"歌う""書く""演じる"という仕事を通しての"働く男"・星野源のすべてが一冊に。
かねてからのPOPEYEで連載のエッセイはじめ、自作曲を振り返って解説、手書きコード付き歌詞、出演作の裏側、77の支えてくれるもの、直筆イラスト、心の叫び習字、映画現場潜入とオフショット、衝撃の益荒男写真など、下らなさも真剣さも盛りだくさんの内容。
映画評に比重を置かれがちなものの、独特の視点や味のある文章で、好感...。
サービス精神旺盛なんだろうなあ。
特に、表紙の裏には大爆笑。
この年2014(平成26)年5月9日金曜日発売の『蘇える変態』。
あの2012(平成24)年末にくも膜下出血で入院、手術後数ヶ月後の復帰、再発後の長期休養が作風に大きく影響しているかのような貴重な一冊だった。
星野源の2011(平成23)年から2013(平成25)年までの怒涛の3年間を、時系列形式のエッセイも交えたドキュメンタリーであるかのよう。
アルバム制作はもとより、テレビドラマ、映画、幻の武道館公演、そしてくも膜下出血からはじまる地獄の日々。
真摯に、丁寧に、その時その時の状況を、気持ちを描いてくれているのが心の救いかなあ。
もちろん、くだらなさと緊張感とエロと哲学などの垣根なしの最大の面白さも。
最後に、同年12月18日木曜日発売の『星野源雑談集(1)』も...。
雑誌POPEYEで連載していた「星野源の12人の恐ろしい日本人」という、あらゆる分野で脚光を浴びる人たちとの雑談も、なかなかの面白さ...。
4冊ともに、星野源攻略本の意味合いが込められているかのよう。
そして、心が折れそうになった時の、カンフル剤かな?
次元が大違いだと言われてしまえばそれまでだけど、
「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり」
といった江戸時代末期の長州藩士・高杉晋作の辞世に込められた"遊び心"に近いのかなあ。
明確に言えることは、ただ一つ。
「星野源に幸あれ!」
2014-05-19 |
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