小松菜奈 渇き。 バケモノ
将来が期待される新進女優誕生の瞬間かなあ。
それは、6月28日土曜日、東京都内で行われた中島哲也監督最新作の映画『渇き。』公開記念舞台挨拶にて、ダークヒロイン・加奈子を演じた小松菜奈の感想から。
オーディションの時に監督から女優としての意気込みを問われた当初は曖昧な実感だったものの、撮影終了とともに、より以上にあらゆる役どころに挑戦したい気持ちが芽生えたとか...。
役者への厳しい指導で定評のある中島監督の作品だけあってのことかもしれない。
今年2014(平成26)年に高校を卒業した小松菜奈は、この時18歳、本作が長編映画デビューに。
「愛する娘は、バケモノでした。」
「あなたの理性をぶっ飛ばす劇薬エンタテインメント!!」
このキャッチコピーが象徴するかのように、2010(平成22)年6月公開より公開の湊かなえ原作の映画『告白』以上の衝撃と言っても過言じゃない作品だった。
同作は、作家・深町秋生が2005(平成17)年1月に出版した推理小説『果てしなき渇き』(宝島社)を原作に、元刑事のロクデナシ親父・藤島昭和(役所広司)が、失踪した娘・加奈子の行方を追う物語。
娘の交友関係をたどっていく先々で、「知らない加奈子像」が次々と明らかになり、やがて藤島は暴走。
周囲の人間も彼女の存在に翻弄されていくことに。
主演の役所広司ほか、妻夫木聡、二階堂ふみ、橋本愛、中谷美紀、オダギリジョー、國村隼らが演じる役柄に共通するのは"狂気"。
だが、小松菜奈が演じた加奈子は、さらに不気味さを身にまとった"規格外の悪"そのもので...。
現に、撮影後の中島哲也監督の実感にあるように、女優とは違う技術を持っている人と言わしめるほどの存在感そのものだった。
小松菜奈は、1996(平成8)年2月16日生まれの東京都出身。
今回共演した中谷美紀はじめ、竹内結子や柴崎コウや瀧本美織と同じ、スターダストプロモーション所属。
『渇き。』以前の映画出演は、2010(平成22)年公開の『シャボン玉』、2013(平成25)年9月公開の『ただいま。』。
そして、10月11日土曜日からは、映画『近キョリ恋愛』で枢木ゆに役として出演。
素の小松菜奈としては、
趣味・特技は小物集め、ダンス、フルート。
長所は、友達を信じられること。
将来の夢は、東京ガールズコレクションへの出演。
中でも、2010(平成22)年11月25日金曜日発売の『銀河 我妻三輪子・小松菜奈(美少女ロット)』(ヒロカズ / 河出書房新社)。
星のまたたく静かな夜に二人の少女がみる夢として描かれた、女優・我妻三輪子(当時19歳)とモデル・小松菜奈(当時14歳)によるコラボ写真集。
19歳と14歳のそれぞれの少女による不可思議な体験なのかなあ。
誰にも言えない夢を見てしまったことと、思わず嘘をついてしまったことで、悶々としたままその日終えることになったものの、夜の空に瞬くきれいな星と宇宙に心を癒されて、夜明けとともに良いことをを思いつく、といった流れ...。
風景写真を中心とした美しい自然と無垢で儚げな少女の組み合わせ、物語的な構成が、まさにノスタルジックかつ素晴らしくて...。
写真集にしてはかなり薄く、少女の正面からの写真が少なかったものの、本当に素敵な写真が多い。
映画『渇き。』公開に伴うインタビューで、時折笑顔を見せると等身大の少女の姿が見え隠れするように...。
特に、涼しい夏の夜に、星空の下、虫の音を聞きながら家の縁側でゆっくり眺めたくなるような一冊だった。
映画『渇き。』でヒロイン・加奈子を演じた女優・小松菜奈は、本当に"バケモノ"なのかもしれない。
2014-06-29 |
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