クマさん KUMA 篠原勝之 ゲージツ家
先日、友人のいる甲府を訪ね、数日を過ごして戻ってきたばかりのこともあって、何気に気になった。
それは、峡南地域の玄関口である富士川町に「道の駅 富士川」が7月8日火曜日に開業することに関してもあるけど、"クマさん"あるいは"KUMA"として親しまれているゲージツ家・篠原勝之の話題も、同じくらい気になったからであって...。
クマさん自身、1984(昭和59)年頃かなあ、山梨県北杜市武川町に根を下ろしアトリエを構えてから、いろいろ思うことあったんだなあ。
「道の駅」は今や地方における情報と人とモノの交流の要。
この度の道の駅開業となれば、交流の活性化はもとより、クマさんのように根を下ろす人たちが、ますます増えつつあるのかもしれない。
折しも、開業する「道の駅 富士川」には、7月2日水曜日に完成したばかりの「富士川龍門」が...。
もちろんクマさん一人だけの力じゃない。
かつての鉄を素材にした溶接オブジェの製作が大部分だった頃から、思うことあっての武川町への移住や鉄以外の素材によるオブジェの製作も手掛けるようになったことが大きかったのか、南アルプス市の若き左官職人・新津裕司氏との共同による製作。
漆喰とのコラボは初めてとのこと。
峡南地域を龍のごとく縦走する富士川のたもとに築かれる龍門としての高さ8mとしてのモニュメントか...。
2人による製作が進められたのは、3月より町の体育館にて。
4面5段といった大きな紙に描かれたクマさんのデザイから始まって、
巨大さゆえに難攻しながらも、龍の表情、鱗の数を漆喰で仕上げるといった、新津氏にとって未知の領域...。
漆喰を使った龍門の肉付け、すなわち鏝絵のはじまりは、鏝の先でうろこを1枚1枚フリーハンドで描いていく作業...。
別の鏝を持ちかえて、ふちを深く切り込み、凹凸を出していくことでの、日の強さや時間による見え方の変化は、まさに素晴らしい仕上がりで...。
若き左官職人・新津裕司氏はもちろんのこと、クマさんとしての集大成、ということにもなるのかもしれない。
「道の駅 富士川」周辺にしっかりと根を下ろすための。
改めて振り返ってみたくなった。
2006(平成18)年9月上旬発売のDVD『KUMA・トマム 篠原勝之のゲージツとトマムの幻想世界』で魅せてくれた、北海道のほぼ中央のマイナス 20℃を下回る「トマム」の冬、不測の事態の連続ながらの約3.6 tもの「水」から「氷のオブジェ」への変貌。
クリスマスも大晦日もなく、満身創痍で過酷な創作へと立ち向かった約3週間の記録として、クマさんのありのままが反映した唯一のドキュメント。
いろいろと考えさせられるものが...。
心温まる児童書も、素晴らしい仕上がり。
2008(平成20)年10月発売の『走れUMI』(講談社)では、当初ガキ大将っぽい話のイメージだったものの、正反対の性格の少年で、ほんの少しずつ勇気をつけながら成長していく成長物語。
2012(平成24)年10月発売の『カミサマ』(講談社)では、両親を一度に亡くした少年・拓海と飼い犬のバンの、不可思議な体験を通しての成長物語。
人間の元来から宿す温かみ、決して忘れない。
2014-07-03 |
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