花燃ゆ あらすじ ネタバレ 第8回
2月22日日曜日に放送。
1855(安政2)年12月、寅次郎(伊勢谷友介)は野山獄を出獄した。
あのペリーの軍艦への乗り込みから2年の後のこと、幽囚の身にあるものの、寅次郎は前向きだった。
この時、久坂玄瑞(東出昌大)は17歳。
九州遊学の最中にあり熊本へ。 かねてから逢いたがっていた熊本藩士・宮部鼎蔵(ビビる大木)と、ようやく対面へ...。
先の不平等条約ゆえの将来の生活苦を危惧して、異国を追い払う方法を聞きたがる玄瑞に対し、鼎蔵はかつての出逢いと東北遊学以来、盟友の間柄にある寅次郎に逢うことを勧めることに。
寅次郎の戻った杉家は、温かかった。
母・滝(檀ふみ)は寅次郎の好きな"いわしのだき寿司"をつくり上げて、長兄・梅太郎(原田泰造)は妻・亀(久保田磨希)との間に生まれた生後1ヶ月の長女・豊(とよ)をあやしていて...。
小田村家では、伊之助(大沢たかお)は喜ぶものの、兄・寅次郎に構ってばかりの杉家に相変わらず不満の寿(優香)は素っ気ない。 代わりに、藩右筆・椋梨藤太(内藤剛志)からの書状を、伊之助に渡すだけ。
杉家預かりとしての幽囚の身にある寅次郎の日常は、わずか3畳半の幽囚室にての読書。
あっという間に書物は山積みとなり、家族はいくらか困惑するだけで...。
そんなある日のこと、寅次郎は玄瑞からの書状を読むことに。
1281(弘安4)年の弘安の役にあたって元の皇帝の使者を斬ったように、それにならって異人を追い払うべしとの訴えに、笑みを浮かべた寅次郎はすぐに返書をしたため、玄瑞の元へ届けるように文に頼むことに。
道中で文は、野山獄での兄・寅次郎と獄囚との分かち合いによる講義の心に残るゆえに、それがなければ読書の意味をなさないという思いを強めてゆく。
そこへ、偶然通りかかった幼なじみの入江すみ(宮﨑香蓮)に寅次郎の塾への勧誘手伝いを頼むが、偶然通りかかった長兄・入江九一(要潤)と次兄・野村靖(大野拓朗)から、密航で騒然とさせながらも死罪にならないのは所詮口先だけだと、まともに相手にされず、文は憤然と前へ進むしかなかった。
しかし、偶然それを目にしていた、魚商人の倅・松浦亀太郎(内野謙太)が強い関心を寄せていたことを、文はまだ知らない。
玄瑞からの書状に記された場所は、誰もいない寂れた長屋だった。
玄関らしきものが見当たらずに、文が困惑する中、詩吟を嗜む美声が耳に入って...。
その美声に誘われるまま足を進めた文は、玄瑞との再会へ。
再会に微笑む文だったが、一人きりの玄瑞は、素っ気ないまま。
寅次郎からの返書を文から受け取り、封を開けて目を通した玄瑞だったが、見る見るうちに怒りで顔をこわばらせて...。
文は、寅次郎の顔を見たくないと激昂し、返書を書き上げ次第、別の者を使いによこすよう言い放った玄瑞から、追い払われた。
寅次郎からの返書には、弘安の役の時と同じようにすること自体、時代遅れであること。 医者なら医者として何ができるのかを考えるべきで、大計のみを口にするだけで行動に移さない姿勢には、何も答える気にもならないと、記されていた。
玄瑞は怒りをますます強めて、寅次郎への返書を書き殴るだけだった。
その日の夜は、椋梨邸にて商人たちの会合が...。
藤太と周布政之助(石丸幹二)それぞれに属する重臣も集まる中、藤太は伊之助を顔見せ。
一同は騒然となり、周布派の重臣からは非難の声。
伊之助は思うことあって無表情のまま。
同じ頃、藤太の妻・美鶴(若村麻由美)は寿を女中たちに顔見せ。
女中たちが寿の貧しそうな身なりを蔑む中、美鶴だけは周囲をたしなめて、寿を温かく見守って...。
すべては藤太と美鶴による、周布派を分断するための策謀だった。
数日を経て、文に使いを頼まれた弟・敏三郎(森永悠希)が、玄瑞の元へ。
玄瑞は、鼎蔵の言葉を鵜呑みにしたのが間違いだったと、冷たく返書を突き出すだけだった。
敏三郎はやり切れない思いのまま、後にするだけ...。
心配した文が寅次郎を責めるが、1ヶ月後に返信を出すのが楽しみと、寅次郎は呑気なまま。
悶々とする文は、かつて水車小屋で玄瑞が九一と靖を相手にした議論に居合わせた少年で、明倫館で学ぶ見込みとなった吉田稔麿(瀬戸康史)を思い出して、挨拶を兼ねて玄瑞のこれまでの経緯を尋ねた。
聞くところでは、14歳の夏に母を亡くし、翌年には自身の想いを察して武士への道を薦めてくれた兄・玄機が病没。 その僅か数日後に父も病没、すなわち15歳の春に家族すべてを失った玄瑞は、こうして藩医・久坂家の当主になったとのこと。
しかし、武士への志がなくなったわけではなく、医者坊主と面白半分に声をかけると、激昂して殴りかからんばかりの勢いになるという。
文が心を痛める当の玄瑞は、貸本屋に。
『海上砲術全書』を借りたいと願う玄瑞に、屋主は支払いそっちのけの言動に苦い顔。
折しも、藩主・毛利敬親(北大路欣也)の養子・元徳の奥番頭・高杉小忠太(北見敏之)が嫡男・晋作(高良健吾)のために買い揃えた書物が届いて整理している中でのこと、借りたければ晋作に頼むようにと冷たく突き放すだけだった。
憤然とした思いのまま急ぎ足で進む玄瑞の行きつく先は、偶然にも色街の近く。 遊女を肩に抱き寄せながら正面から歩く晋作と遭遇。
玄瑞は憤然としながら父・小忠太が書物を取り寄せてくれたことを晋作に伝えるが、晋作は何食わぬ顔。ほろ酔い気分で女遊びを覚えるよう誘う晋作を強く振り切って、玄瑞は突っ走るしかなかった。
誰もいない家に一人戻った玄瑞は、寅次郎からの返書に気づき、封を開けた。
返書には、異人を斬ったところで何の解決にならないこと、机上の空論に過ぎないことが、改めて記されており、玄瑞は悶々とするだけだった。
ほかの誰もが悶々としていた。
晋作は、なじみの遊女とねんごろになることもしばしばなものの、言いようのない虚しさを抱えていて...。
稔麿は、身分の低さを理由に明倫館入りが白紙となり、空虚な日々...。
亀太郎は、寅次郎への憧れからか、黒船やペリーなどの絵を描くことが多くなり、魚屋を営む母から家業に精を出すように、追い立てられる日々...。
玉木彦介(冨田佳輔)は、『孟子』を完全に暗唱できたことに大喜び。
しかし、父・文之進 (奥田瑛二)から、寅次郎がすでに5歳で完全に暗唱できたことを淡々と口にされて、無情にも喜びが打ち砕かれて落胆。
そして文は、二度目の寅次郎からの返書を受けとった玄瑞の胸の内が、ますます気になって、敏三郎を伴い、玄瑞のいる長屋へ出向くことに。
悶々として鬱積しているかのような玄瑞を業を煮やした文は、医者坊主と強い口調で言い放って、口先だけで行動に移さない姿勢を非難。
逆上した玄瑞は、文に殴り掛からんばかりの勢い。 女は殴らないと思い留めた代わりに、寅次郎を叩き斬ると息巻いて、刀を取って急ぎ足で寅次の元へ出向いた。
杉家に着いた玄瑞は、寅次郎を叩き斬ると声高に言わんばかりの勢いで、幽囚室へ。
寅次郎の生活ぶりが気になって居合わせた彦介と稔麿は驚き、止めに入ろうとした勢いで揉み合い小競り合いに。
殺伐とした雰囲気ばかりが高まる中のこと、寅次郎が襖を開けて、笑顔で玄瑞を出迎えた。
幽囚室で向き合った寅次郎と玄瑞は、心を静めて思うことを話し合いへ。
玄瑞のこれまでの悲しい経緯に理解を示した寅次郎は、自身のこれまでの行いを踏まえて、発言がどんなに重要なものか、発言するからには、自分の生命をかけて必ず果たさねばならないことを、改めて玄瑞に伝えることに。
そして、互いに学び合いたいことも...。
玄瑞の心は大いに揺さぶられた。
それから数日が過ぎて、寅次郎とともに、彦介と稔麿と亀太郎が幽囚室に集い、議論の少しずつ高まる中のこと、玄瑞が入ってきた。
玄瑞が寅次郎に弟子入りした瞬間だった。
ここから本格的に寅次郎の再出発が始まるのか。
杉家にて母・滝が寅次郎のためにこしらえた"いわしのだき寿司"、今でもあるのかなあ。
失礼ながら、貧しいながらも、味わいのある御馳走だったのかもしれないや。
そして、幽囚室での寅次郎と学びを求める少年として青年たち。
まさに新たなる門出...。
それにふさわしい食と言えば、まず全国的に歴史的知名度の高い萩と、山口県を代表する農産地帯の阿武を管内とする、JAあぶらんど萩による、25年産新米の『新米・維新のまち萩から「維新伝心米」コシヒカリ精米2kg』が...。
いわしと言えば、瀬戸内海で獲れる片口いわしを原料に煮干しに仕立て上げた『食べる小魚とだしいりこのセット〔食べる小魚 170g×2袋、だしいりこ 170g×3袋〕』が...。
"いわしのだき寿司"をより贅沢なものにしたかったら、1861(文久元)年より息づく『平宗 柿の葉寿司 鯖・ 鮭・穴子・小鯛・海老ずし五種30ヶ入』に近い美味しさかなあ。
長州藩そして山口県のみならず、新たなる門出の祝える人たちの増えること、祈りたいなあ。
2015-01-05 |
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