忘却探偵 小説 感想 婚姻届
となれば、ついつい良い方向へと期待したくなるもの...。
なぜなら、前年2015(平成27)年12月12日土曜日放送で、日本テレビ土曜ドラマ『掟上今日子の備忘録』最終話・第11話が終わって久しく、未だ独特の世界観が時折脳裏をかすめる日々にあるものだから...。
現に、同年10月10日土曜日からの本放送では、いつもと同じような結末で、少々やりきれなさを残していたもので...。
いわゆる"忘却"は、ある意味安らぎに近いような感覚なのかなあ。
ちょっと一息する気持ちで、気軽に観れたのは、何よりだった。
そんな気持ちのまま中、5月17日火曜日発売の『掟上今日子の婚姻届』(西尾維新/講談社)。
「はじめて」の講演会として、壇上の忘却探偵・掟上今日子から投げかけられた危うい恋の質問をきっかけに、冤罪体質の青年・隠館厄介が思わぬプロポーズを受けることに...。
一番の読み応えは、前半と後半で今日子のキャラの変貌ぶり。
過剰なくらいの変化を楽しむのが、作者からのサービスへの作法と思うくらいで良いのかな、と...。
ただ、悲しいかな、そのキャラづくり自体が、今日子の記憶が一日しか続かないということからの自衛手段、ということなんだろうなあ。
もう、何と言ったらいいのやら...。
今までの作品と比べると、かなりシリアスな感じだった。
いずれにせよ、一番良かったのは、講演会でのフレーズ...。
「良い思い出も、悪い思い出も、いつかは忘れてしまうもの。」
日々を懸命に生きたい。
そのように実感したい人たちは、たくさんいるんだろうなあ。
ある意味、一服の清涼剤かもしれないや。
2016-05-30 |
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