おんな城主 直虎 あらすじ ネタバレ 第9回
「桶狭間に死す」
3月5日日曜日に放送。
次郎(柴咲コウ)は、龍潭寺の涸れ井戸にて、戦へ向かった直盛(杉本哲太)たちの無事を祈願する日々。
1560(永禄3)年5月19日、次郎はいつもの務めの中、ふと頬に雨粒が当たるなり顔を上げると、空には雲一つない晴れ渡り...。
気のせいと感じてほどない中、唐突に尾張の桶狭間にて、織田信長率いる軍勢の奇襲により今川軍が大敗、義元(春風亭昇太)も首を討たれたという報せが...。
世に言う"桶狭間の戦い"だった。
天地を転覆させるかのような報せに、井伊谷一帯が震撼。井伊家も恐慌状態に...。
城や寺に残っていた者たちが総出で、負傷し戻ってくる兵たちの手当てにあたる中、重傷を負った奥山朝利(でんでん)の姿が...。
目にした次女・なつ(山口紗弥加)が労って安堵するも束の間、朝利からは夫・玄蕃(井上芳雄)討死の報せ。
なつは号泣。 兄・政次(高橋一生)も悔しさで拳を握りしめ、全然受け止め切れない。
次郎は不安を押し殺すように気遣いつつ、朝利に声かけたところ、視界を遮るような豪雨の中での奇襲ゆえに、敵味方の分別なしの地獄のような状態あって、不覚にも直盛を見失ってしまったという。
その日の夕方、朝利の嫡男・孫一郎(平山祐介)が井伊谷に帰還。 直盛の首一つ入った桶を皆に差し出す。
政次が尋ねたところ、どうにか窮地から離れたものの、覚悟を決めた直盛の命により、直盛自身の切腹ののち織田の兵のごとく首を高々と掲げ堂々と立ち去るしかなかったという。
さらに震える声で、敵に首を討たれるくらいなら自ら井伊の役に立つ死に方を選びたい、と震える声で打ち明けられる。
次郎の耳には、もはや誰からの声も届かず、父との想い出のみ脳裏を駆けめぐるばかりだった。
討死した井伊家家臣は15人。
龍潭寺での葬儀にて、次郎は南渓(小林薫)の弟子として、湿った重苦しい空気ながらも、必死に耐えて読経。
先の戦での井伊家大打撃を嘆く間もなく、新体制再構築の必要に迫られる中、家督を継ぐ直親(三浦春馬)と家老の政次を主軸とするのが適切と誰もが思う中、孫一郎は直盛からの井伊谷を中野直由(筧利夫)に任せるとの遺言を伝える。
評定の席は激震。 一同ばかりか当の本人である直由も驚き戸惑いを隠せないまま。
そこで、政次が冷静に口を開いた。 先の戦を境に遠江・三河一帯の大荒れは必定ゆえ、唯一の嫡流・直親を矢面に立たせたくなかったこと、そこで戦に詳しい直由への一任が最も得策ではないかということを。
直親の納得とともに、ほとんどが受け入れ。
しかし、親戚衆筆頭の朝利だけは、穏やかでない。 当主を失った混乱に乗じて、家政を任されなかったことへの不満を募らせた政次が、井伊家を牛耳るのではないかと疑心暗鬼に。 小野家に嫁いだなつと玄蕃との間の子・亥之助を取り戻す心積りだった。
しかし、この時はなつからの拒絶、一旦白紙に。
ただ、この企みが、井伊家を悲劇の波に飲み込むことを、まだ誰も知らない。
次郎は、一旦井伊家居館に戻って、落胆の母・千賀に寄り添いたい気持ちでいっぱいだった。
次郎の本心を察した南渓は快諾。 ただ、織田信長に討たれた今川義元の葬儀手伝いのため、駿府へ向かう直前とあって、あの虎の今川が猫の織田に敗れた現実を未だ信じられないまま...。
次郎は井伊家居館に戻った。 この時の千賀は、先の桶狭間の戦での落命の家臣たちの家族宛てに、何通もの文のしたため。 大した慰めにもならないと解かりつつも、お悔やみや礼を伝えるのは自分しかいないと、千賀は気丈に振る舞う。
しかし、小さくなった千賀の背中には悲しみが...。
次郎は母の切実さを痛感。 部屋に戻ると、机の上には千賀からの文...。
はじまりは、父の落命の悲しみの深さを察する書き出しから。 父の人となりが記されており...。
とても優しく人の心を大切にし私利私欲なく井伊家のためならば命を差し出す覚悟のある立派な人物であること、井伊家のために出家し還俗も諦めた姿が父に似ていること、働きぶりを偶然見かけた次郎のより美しさに微笑み話してくれたこと、いつか穏やかに暮らせる時には真っ先に花柄の着物を着せてやりたいと語っていたことが...。
そして、気丈ゆえ自身を押し殺し無理をしているように見えること、この文が束の間でもただの娘に戻してくれることを願っていることも...。
次郎は、両親からのこれまでの愛情深さと自身すら知らない父との想い出に感動するばかり。 大粒の涙とともに、もう二度と父に逢えない悲しみにあふれた。
より続く猛暑の強まりとともに、未曽有の危機に瀕していた井伊家だったが、唐突に一筋の光が...。
しの懐妊の兆しだった。
父・朝利は直盛の生まれ変わりと大喜び、早速文をしたためて、小野家屋敷へ届けさせる。
その日の夕方、文を読み終えた政次が、祝田の奥山家屋敷へ。 ところが、朝利からなつと亥之助を引き取りたいとの切り出し。
政次は丁重な対応。 なつ自身が小野家にとどまりたいとの再三の申し出の旨を伝えた。
それでも朝利は、なつと亥之助を戻したくない理由でもあるのかと、食い下がる一方。
政次は亡き直盛による弟・玄蕃となつとの縁だと丁重に返すのみ。 朝利は苛立ち、逆に亥之助が人質を取られた格好になるからかと、皮肉交じりに。
政次はすっと目を細めて冷静な声での返し。 そこまで考えてはいなかったものの、逆に亥之助は小野家から取った奥山家人質として考えているということなのか、ならば大切な時ながら奥山家は自分の家しか考えていないと、左馬助(苅谷俊介)も直由も失望するのではないか、と。
朝利は動揺。 返す言葉の見つからない。 なつがそれほどまでに小野家に留まりたいのならば、と一応納得する。
政次は礼を伝えて退出しようと背を向けた。
ところが、朝利の刀が、政次の左腕を斬り付け...。
刀を構え直した朝利は、直盛亡き今が好機だろうが、そうはさせない、と負傷した政次に襲いかかって...。
次郎は龍潭寺でしのの懐妊を知った。 喜び寂しみ妬み悔しさなどの複雑な感情の交錯あって、早速本堂に入るなり本尊に手を合わせると、井伊家に新しい命を与えくれたことへの感謝の口上...。
暗闇の深まりとともに冷静さを取り戻した次郎は、突然の物音を耳にするなり、手燭の光を頼りに辺りを照らして奥へ進んだ。
何とそこには、血まみれの政次が...。
政次は朝利を斬ってしまったと告白。 次郎は茫然自失に...。
とうとう、あの"桶狭間の戦い"という運命の分かれ道が...。
大大名、大名、国衆、百姓、などといった誰もが、生き残りに必死な姿...。
程度の差はあれ、ますます突出することになるんだろうなあ。
あの戦国乱世の尾張国桶狭間、現在の愛知県豊明市とされる桶狭間古戦場伝説地への想いを馳せたとされる、愛知県稲沢市天池五反田町の「APITA(アピタ)」や「PIAGO(ピアゴ)」からの【桶狭間フーズ 一刻堂 冷凍生ギョーザ 30個入×10箱】で、じっくり腹ごしらえしながらも...。
2014(平成26)年6月3日火曜日発売の『「桶狭間」は経済戦争だった 戦国史の謎は「経済」で解ける』(武田知弘/青春出版社)に記された、「戦国最強」とされる武田軍団の天下の取れなかった最大の理由や、以後の日本史上空前の高度経済成長をもたらした信長の「デフレ政策」...。
そして、あの2007(平成19)年2月16日金曜日から2010(平成22)年11月15日月曜日まで、『別冊ヤングマガジン』(2007年20-35号)・『月刊ヤングマガジン』(1-5号)および『週刊ヤングマガジン』(2010年28-50号)にて連載された、全5巻・全38話の『センゴク外伝 桶狭間戦記』(宮下英樹/講談社)...。
戦国大名の強さとして、「より多くの米を得る者」としての主人公・今川義元と、銭という全く異なる価値観を提示し「最も多くの銭を得る才を持つ者」としての織田信長、それぞれの対比が...。
徹底して史実に近い形での時代の荒波...。
じっくりと目を通してみるか...。
2017-02-05 |
共通テーマ:日記・雑感 |
nice!(1) |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
編集
コメント 0