西郷どん あらすじ ネタバレ 第7回
「母の背中」
2月18日日曜日に放送。
1852(嘉永5)年7月18日、吉之助(鈴木亮平)の祖父・龍右衛門(大村崑)が長き労咳煩いの末、永眠。 24歳の吉之助の嫁取りを案じたまま...。
妹・琴(桜庭ななみ)の嫁入りの問題も案じる父・吉兵衛(風間杜夫)の尽力で、上之園の伊集院家の娘・須賀(橋本愛)との縁談取りまとめの運び...。
しかし、当の吉之助は、翌年の参勤に伴う藩主・島津斉彬(渡辺謙)への奉公を希望。
農の推進こそ藩の潤いと政の土台であるとの斉彬の信念ゆえ、新田開発奨励と荒地開墾のための牛の貸し出し奨励。 この年の稲の育ちの良さとともに、百姓たちも明るい表情へ...。
吉之助は斉彬への崇拝の高まりへ...。
同時に斉彬の元へ、アメリカ軍艦の日本航行とのオランダ商館からの火急の報せ。 次の出府には、見込みある二才を伴う決断。
瞬く間の武家の若者たちへの伝達に伴い、吉之助たちも沸騰。
しかし、西郷家では、すでに母・満佐(松坂慶子)が吐血ゆえの病床の身...。
吉之助は、満佐への安堵のための嫁取りを願う父・吉兵衛(風間杜夫)を慮り、須賀との婚礼へ...。
早速、仲間たちの集結とささやかな祝宴。
ただ、先の婚礼での初顔合わせゆえ、須賀は無表情かつ無口のまま...。
宴の終焉を察するや、正助(瑛太)たちの機転による退出...。
残された満佐は須賀に向け、西郷家と吉之助を頼むと平伏。
須賀も平伏。 自身の無愛想さと無口さを謝罪。
吉之助は二人に笑顔。 満佐は安堵とともに退出へ...。
ところが、翌朝早々より、須賀は不服。 不器用さゆえか不慣れゆえか、手元の危うさとともに、家事仕込みの滞り。
それでも満佐は、お天道様は待ってくれない、といつもの大らかながらの突き放しのみ...。
夕餉時、祖母・きみ(水野久美)が慮るも、須賀は口数少なく曖昧なまま..。
吉兵衛は、須賀を良い意味で正直と察知。 家内・満佐の自慢話から、夫婦はまず相手に惚れること、須賀に優しく伝えて...。
ところが、翌朝7月18日、吉兵衛急逝。
満佐も家族に蔓延の悲劇の払拭すべく、明朗闊達さの限度の超越ゆえか、再び病床の身へ...。
老中・阿部正弘(藤木直人)からの催促早々の斉彬の薩摩出立から約1週間後...。
吉之助は咳に効く薬買入れと煎じての満佐への看病の日々へ...。
突然、格之助(北村有起哉)と俊斎(高橋光臣)の西郷家駆け込み。 江戸詰め選抜の報せとともに、吉之助への配慮。 満佐は粥も受け付けなくなり、痩せ細るのみ...。
11月29日早朝、吉之助は満佐を背負い、桜島を面前にした浜へ。 ここへ来たかったと告白。
しかし、満佐は吉之助の性分と真意を熟知。 母を慮っての江戸詰め辞退を案じて、今まで心熱くて情にほだされやすかった分だけ、好きなように生きてほしい、と...。
そして満佐は、吉之助の温かい背で静かに永眠へ...。
祖父・龍右衛門、父・吉兵衛、母・満佐、と相次ぐ別離...。
中でも、吉兵衛演じる風間杜夫、松坂慶子演じる満佐...。
つい思い出してしまった。
1980(昭和55)年11月の東京・新宿の紀伊國屋ホールでの初演と第15回紀伊國屋演劇賞受賞以来、映画化とドラマ化で名高い、つかこうへいの作・演出の劇曲、中でも1982(昭和57)年10月9日土曜日より公開の角川春樹製作・深作欣二監督の映画『蒲田行進曲』での関係性を...。
風間杜夫演じる大スター俳優・銀ちゃんこと倉橋銀四郎、松坂慶子演じる恋人で身重の女優・倉橋小夏、大スター街道驀進のための小夏押し付けでも銀ちゃんを慕う大部屋俳優・ヤスこと平岡安次(平田満)...。
いわゆる奇怪な三位一体ぶりながら、痛快に驀進の冒険活劇のごとき展開、まさに不可思議で...。
この度の『西郷どん』では、名もなき貧しき美しき温かみある関係性...。
現代の混沌とした世情との重複のごとく、かの時代の再考の予感の高まりへ...。
忘れられないだろうなあ。
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