西郷どん あらすじ ネタバレ 第35回
「戦の鬼」
9月16日日曜日に放送。
1867(慶応3)年5月4日、越前藩邸で開催の会議にて、かの四候[越前福井藩主・松平春嶽(津田寛治)、前土佐藩主・山内容堂(大鷹明良)、宇和島藩主・伊達宗城(長谷川公彦)、薩摩藩国父・島津久光(青木崇高)]の思惑交錯。 議事の滞留に乗じて、慶喜(松田翔太)が巧妙に主導...。
事前の吉之助(鈴木亮平)と久光の目論見としての長州復権希望に反し、慶喜は条約期限切迫を口実に兵庫開港の意見要求、春嶽と容堂は賛同。
久光が制止も後の祭り、言葉の応酬の激化の末、何の答えも出せないままの幕切れ...。
以後の朝議も、直前に容堂が急病を口実に離脱、久光も宗城も春嶽も倣って...。
それでも慶喜は、春嶽引き込みの上、久光の代わりに帯刀(町田啓太)を陪席。 徹夜での朝議にて、延々と独白。 今の日本に兵庫開港がいかに必要か、いかに他国へ言い訳するのか、執拗な尋問へ...。
ついに皆が疲労困狽の中、慶喜は摂政・二条斉敬から、兵庫開港の勅許獲得。 吉之助は人知れず深き落胆...。
6月22日、吉之助は土佐藩参政・後藤象二郎(瀬川亮)と土佐脱藩浪人・坂本龍馬(小栗旬)と会合。 大政奉還要求と新政府構想を約した薩土盟約締結。
唯一の懸念は、かの二人の主君・山内容堂に慶喜という人物への警戒心の皆無、龍馬との面識なし、ということ...。
7月、吉之助は大坂到達。 イギリス公使館通訳・アーネスト・サトウから、倒幕なら武器や兵を用意の旨の通達。
英国史を何冊か熟読済みの吉之助は内心警戒。 西洋は親切な言葉で巧妙に接触、資金と武器の貸与で内乱誘発、日本国占領への策謀を...。
自国の問題は自国での解決との強固な信念の吉之助は、慶喜にその気概の有無への不安増幅。同じくフランスからの伝達見込みの慶喜が、強硬な誇りや気概をもって抗ってくれるのか、と。
吉之助は更なる熟考。 幼少の新天皇は自身の決断下せず、周囲の公卿たちからの意見は必須。 倒幕に熱心な働きかけには、岩倉具視(笑福亭鶴瓶)が絶対不可欠。 すでに、天皇の外祖父・中山忠能たちの同意獲得にも成功...。
ことは水面下にて段階的に進行。 薩摩と長州への討幕の密勅発動へ...。
あとは慶喜を追いこむのみ。 吉之助と一蔵(瑛太)と帯刀の連名で、10月14日付の密勅の請書差し出しへ...。
ところが10月13日、在京の10万石以上の諸藩重臣50人余が、二条城集結。 慶喜は大政奉還の宣言。
翌日、朝廷提出の上表には、徳川家の時代以来の約200年余の朝廷奉公ゆえ大恩ある今、かような事態は自身の不徳の致すところ、と。
龍馬は涙ながら吉之助へ告白。 土佐の者たちの想いあふれる建白書を、誠意とともに受諾、と。
吉之助は先手で封じた慶喜の策謀の読めなさに、静かなる怒り。 それでも龍馬は、戦を起こさぬよう熟考の末の決断との断言。
互いの想い高まる議論の末、龍馬は吉之助にしばしの別れの挨拶。 そのまま立ち去りへ...。
11月15日、坂本龍馬は同じ土佐脱藩浪士・中岡慎太郎(山口翔悟)とともに、京の近江屋にて暗殺。 龍馬享年31歳。 慎太郎享年30歳。
吉之助は戦友喪失の悲劇に激しき落胆。 ほどなく、政が自身中心に渦巻くや、多くの志士たちの追従へ...。
吉之助は強硬に主張。 徳川家は諸侯の一員として、官位一等を下し領地返上、陛下に罪を赦し奉るべきである、と。
具視の強き御膳立てゆえ、吉之助は薩摩藩兵3千を京へ配置。
12月8日夜中、禁裏すべての門の閉鎖。 翌朝12月9日の王政復古の大号令に伴い新政府樹立。
二条城から大坂城への会議移行、一刻一刻の経過とともに吉之助が静観の構えの中、あの日の龍馬のごとく、容堂や春嶽からの注進。 将軍が全権開放ながら、なぜ事の重大さが理解できぬのか。 然るべき役職付与の上、今後の政へ参加させるべし、と。
吉之助が強硬に固辞の中、慶喜には世間からの同情の声高まりへの期待が...。
慶喜による政の独裁か、薩長による旧幕府勢力討伐か、民衆はすでに何年も不安と貧困に喘いでるだけに余裕なし。
慶喜を動かすべく鬼になる決断の吉之助は、薩摩藩士・益満休之助へ極秘任務を付与。 江戸に下り何処の藩を問わず浪士500人集結の上、市中の商家に放火、薩摩の仕業と解かるよう仕向けよ。 ただし、小さいところは潰れる恐れゆえ、大きな所を狙え、と。
翌年1868(慶応4)年1日1日元旦、吉之助が一人正月の膳に向かう矢先、江戸からの急報が...。
江戸市中取締り一任の庄内藩の手の者が、芝の薩摩潘上屋敷焼き打ちとのこと。
先の益満の雇った浪士たちは、大店のみならず、町屋にも放火、強姦や暴虐の限りを尽くし...。
咄嗟に追っ手が逃亡の下手人を薩摩藩邸に追い詰めるや、報復に放火したとか...。
歯止めきかぬ浪士たちの暴走、市中護る庄内藩兵と旗本たちも決起、芝の薩摩藩上屋敷まで放火へ...。
幕府の怒り沸騰。 慶喜は薩摩のみ討伐の厳命。
1月2日、幕府軍1万5千は京へ出兵へ...。
ついに"大政奉還"...。
特に、かの舞台の二条城...。
2012(平成24)年8月発売の『二条城を極める』(加藤理文/サンライズ出版)での、当時の厳粛ながらの諸藩の思惑の交錯、現在かつ近未来の雅な光景、それぞれへの想いはもちろん...。
次に、同等に特筆すべき、土佐脱藩浪士・坂本龍馬・中岡慎太郎暗殺...。
2017(平成29)年11月1日水曜日より発売の『近江屋一八六七年 百五十年の真相』(高井忍/文芸社)とともに...。
龍馬暗殺までの3日間の経緯の時代劇映画。 1974(昭和49)年8月3日土曜日より公開のATG・映画同人社提携作品。 黒木和雄監督・清水邦夫脚本・原田芳雄主演映画『龍馬暗殺』...。
かの龍馬は、質屋の倅。 常日頃刺客に狙われる身の上。 近視でのぞきが得意。 亡き怪優・原田芳雄が魅了。
中岡慎太郎は、竜馬の親友で庄屋の倅。 『西郷どん』での川口雪篷役の怪優・石橋蓮司が魅了。
そして、二人に関わる謎の男・右太を、当時時代劇初出演の亡きカリスマ俳優・松田優作が魅了。
以上を踏まえ、約290年前からの近江屋へ、山階宮から「茶を一つ保つ」ようにとの「一保堂」の屋号下賜。良き御茶一筋への想い久しく、京都・寺町二条に本店の日本茶専門店「京都・一保堂茶舗」の【京都・一保堂茶舗 玉露・煎茶詰合せ(鶴齢・芳泉)】...。
高知市大津乙より1917(大正6)年創業、土佐料理発祥店「土佐料理司」自慢の【極上一本釣り 鰹たたき 2本入りセット】...。
それぞれの堪能とともに、日本の近未来へ強き想いを馳せることになりそう...。
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