妖霊星 八重の桜
今月1月27日日曜日放送の第4回のサブタイトル。
"妖霊星"といえば、今の多くの人々にすれば、かの蜷川幸雄演出・寺山修司脚本の舞台『身毒丸』が思い浮かびそう。
そして、原作の一部ともされる近藤ようこ監修の『妖霊星 -身毒丸の物語-』も。
ん?
振り返ってみれば、過去のNHK大河ドラマにも、同じサブタイトルがあったような...。
(例えこれがネタバレだとしても、歴史の流れ。そのうえで、歴史上の出来事の再考や将来必要とされるあり方の考察を意図的に意識させ、良き将来に一役買うのも手段の一つかもしれない。生意気でスミマセンけど)
まず、NHK大河ドラマ第1作とされる『花の生涯』では、1963(昭和38)年10月27日に放送された第30回。
あの安政の大獄の始まる前触れを暗示させるかのような展開に、"妖霊星"が流れる描写があったような気が...。
次に、第29作の『太平記』で、1991(平成3)年2月24日に放送された第8回。
時は鎌倉幕府末期、鎌倉で酒宴での盛り上がりに紛れて執権・北条高時(片岡鶴太郎)が、実権を握る長崎円喜(フランキー堺)の暗殺を企てる経緯。
京では、後醍醐天皇の挙兵を前にした一派の嵐の前の静けさを思わせる動き。
どこで"妖霊星"が流れたのかは不明だけど。
そして、今年の『八重の桜』。
第4回の予告動画。
朝廷の許しのないまま日米修好通商条約を独断で締結した大老・井伊直弼(榎木孝明)の動き、抗議に出向く"烈公"こと徳川斉昭(伊吹吾郎)をはじめとする一派、街における奉行所の役人たちによる弾圧。
そして、西郷吉之助(吉川晃司)の何らかの動き。
最後に、巨大な尾を引く凶星?
騒乱の前触れ?
いよいよ安政の大獄の始まりか...。
一方で天文をこよなく愛する人たちの間では、"ドナティ彗星"では? という意見が専らで。
それは、イタリア人の天文学者ジョヴァンニ・バッティスタ・ドナティが、太陽暦の1858年6月2日に発見した彗星。
19世紀に観測された最も輝かしい彗星、写真に撮影された初の彗星、としても知られており。
最も地球に接近した日は、1858年10月10日。
当時の日本の太陰暦では、29日さかのぼることの安政5年9月11日あたり。
あの安政の大獄が本格化し始めた前後のあたりの日付かも?
やはり"妖霊星"だったのか?
京都岩倉の実相院には、幕末のドナティ彗星の観測記録が存在するそうです。
2013-01-22 |
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