おんな城主 直虎 あらすじ ネタバレ 第11回
「さらば愛しき人よ」
3月19日日曜日に放送。
運命の朝の訪れ...。
放心状態の瀬名(菜々緒)を館から引きずり出そうとする役人を前に、次郎(柴咲コウ)はまだ引導を渡していないと、立ちはだかる。
きちんと念を払わないと祟りが襲うと次郎が口にしての押し問答の中、松平元康(阿部サダヲ)の家臣・石川数正が早馬で見参。
先の上ノ郷城での自害の城主・長照の二子の捕縛による人質交換の交渉成立とのこと。 瀬名と竹千代と亀姫は岡崎へ移送となった。
しかし、万事が上手くいかず。 瀬名の母・佐名(花總まり)と夫には、娘婿の謀反の咎で自害の下知、ともに自邸で絶命した。
次郎にできるのは、ただひたすら手を合わせて、経を上げることのみだった。
井伊谷に戻って数日を経たある日...。
見知らぬ山伏、元康からの使者と名乗る山伏が、次郎の元へ。 瀬名助命の御礼としての贈り物と書状を取り出し、直親(三浦春馬)に渡してほしいと丁寧に伝えて...。
直親は鷹狩りに招きたい旨の記された書状に目を通した上で、目付の政次(高橋一生)にも読ませるも、今川家への謀反の嫌疑の恐れあってか、政次は怪訝な表情のまま...。
直親は穏当な笑みを浮かべつつも、最後は政次に決めてほしい、と一押し。
またかと言わんばかりの釈然としない政次の表情を察して、直親は今川家の再起なしの見込みを伝え、共倒れにならないためにも、松平家との接触は必定と断言。
政次は、しばしの思案の末、直親に書状を返しつつ、今川家との共倒れを避けたい考えを告白。
直親は力強く頷いて、誘いを受ける決意を固める。
間もなく直親は、国境近くの山寺での元康との密談を終えて、満足の表情のまま井伊谷に戻った。
政次とは、直ちに龍潭寺の井戸端にて密談。 直親は、初対面早々の元康からの直に手を取ってのいかなる協力もいとわない誓いに感激。 そして、年齢の割に非常に貫禄のある凛々しい面立ちと手の火傷の痕を伝えて...。
直親は、かの井戸の底を眺めつつ、唐突に政次に嫁取りの意志を尋ねた。 松平家との間での縁組話の舞い込みで、もし今川家の支配から外れれば、政次は還俗実現した次郎と夫婦になれる、と。
勧める直親に反し、政次は次郎本人の望みでないと当惑。 背後に気配を感じ振り向くと、何とほかならぬ次郎の姿...。
焦るばかりの二人に反し、次郎は唖然するのみ。
直親は、話の聞かれていなかったことで安堵。 唐突に、井戸に捨てられていた子が助かった理由の回答を、南渓(小林薫)から聞けないままだと、つぶやいて...。
次郎が語るには、どれも正解、答えは一つとは限らない、と真剣な表情のまま...。
政次が思わず吹き出してほどなく、いつもの駿府への挨拶に行かねば、とつぶやいて...。
久方ぶりの穏やかな雰囲気のまま、直親も嬉しそうに政次の背を後押しする。
次郎は幼少の頃に戻ったようだと微笑み、直親は竜宮小僧のおかげだとつぶやいて、幼なじみを見送った。
三人ともに顔を合わせる最後のひとときであることを、知らないまま...。
ところが、前とは別の山伏が次郎のいる龍潭寺へ...。
偶然居合わせた南渓が、驚きつつも、かの山伏・松下常慶(和田正人)を確かめることに。
南渓は、不思議がる次郎に、方々をめぐる風来坊と伝えた上で、常慶に用件を尋ねたところ、差し出されたのは元康からの御礼の品。
すでに御礼を頂いたと言いかけた次郎は、咄嗟に顔面蒼白。以前訪ねてきた山伏は今川家の間者だったと知ることに...。
ほぼ同じ頃の政次も、顔面蒼白。
寿桂尼(浅岡ルリ子)から、直親の記したとされる松平家宛ての書状を突きつけられ、元康との鷹狩りに関しての尋問の真っ只中。
さすがの政次ならではの巧妙な切り抜けも束の間、寿桂尼の合図で入ってきたのは、直親の語ったかの手に火傷の痕のある凛々しい顔つきの男だった。
その瞬間、「お前は必ず、わしと同じ道をたどる」と忠告した亡き父・政直(吹越満)の顔が脳裏に浮かんだ政次は、深く落胆することに...。
直親が次郎と南渓の待つ龍潭寺に到着して早々尋ねたところ、恐らく裏切りの早めの駆除を企てる今川家からの罠として、井伊家が試されたのでは、との南渓からの見解。
直ちに直親は、今川家からの侵攻に備えての松平家からの力添えを求める直訴状を記した。 南渓は常慶と次郎とともに、急ぎ三河の岡崎城へ。
ところが無情にも、交渉を終えた常慶からは、この時の松平家には兵を出す余力なしとの回答。
やり場のない怒りを抑えられない次郎は、瀬名本人にも直接会い懇願。 人質として井伊谷に来てくれれば、今度もまた元康は助けるため井伊家に助力するはずでは、と。
しかし、瀬名は断固拒絶するのみ。 自身ごときでは人質にならず、今度こそ見捨てられるだけ、として...。
次郎は廃人同然になりつつも、ようやく井伊谷の帰途へ。
しかし、一刻の猶予もない。 いかに今川家に騙されたであれ、決断したのは直親、万一の覚悟はできているはず、との南渓の言葉が、次郎の胸に鋭く突き刺さって...。
かの言葉通り、すでに直親は覚悟を決めて、申し開きを求める今川家の下知に従うべく、駿府への出立を決断。
自身の責任と口にする直親を前に、もう見送るのはごめんと叫ぶ直平(前田吟)はもちろん、その場にいた誰もが、18年前の駿府での悪夢の再来、父にその子にさらなる子に降りかかるであろう悲劇が、咄嗟に脳裏をよぎって...。
直親本人も同じ思いだった。 自室に戻るなり、わが子を抱きながら、虎松(鈴木楽)の誕生と同時に長年枯れていた寺の井戸に水が湧いたことを、しの(貫地谷しほり)に告白することで、虎松はきっとご初代様の生まれ変わりであり、いつか井伊谷をよみがえらせてくれる、と励まして...。
今にも崩れ落ちそうなしのを気遣いつつ、直親は虎松を頼むと短く言い添えて、出立。
しのはその場に泣き崩れた。
やがて、茫然自失のまま龍潭寺に帰着した次郎の背後には、あの優しい声...。
次郎が振り向くと、穏やかに笑みを浮かべる直親が...。
「会えてよかった」と晴れ渡るように澄み切った直親の目を見て、次郎はすべてを悟った。 謝る直親を押しとどめるかのごとく、悪いのは自身であること、自身が男に生まれていればよかっただけのはずなのに、と無念と後悔を口にして...。
それでも直親は、笑顔のまま否定するのみ。 もし、おとわが女でなかったら、たった一つの甘く美しい思い出がなくなってしまうからとして。 そして、経を聞かせてほしい、もう一度川名の隠れ里で聞かせてくれたあの経を聞かせてほしい、と。
咄嗟に次郎は、死者への悼みのためであるとして、激しく拒絶。 虚しい鐘の音が別離のごとく一面に鳴り響いて...。
その瞬間、直親が次郎を息のできないほど強く抱き寄せる。
ただひたすらに愛し続けてきた男の温もりと匂いを次郎の胸に刻む間もなく、直親は行ってくると告げるなり、次郎に背を向けて出立。
待っいるからと大声で叫ぶ次郎に、直親は振り返って笑顔を絶やさない。
いかなる手段を用いても必ず戻ってくるよう大声で促す次郎を、しっかりと見つめた直親は、別れ惜しさを断ち切るかのように、踵を返すなり走り去った。
次郎は、堰を切ったように涙の溢れ出したまま、ただ耐え忍ぶだけだった。
やりきれないや。
それでも、当時の松平元康(のちの徳川家康)にすれば、岡崎城入城間もない頃ゆえに、発展途上に差し掛かる前ならではの非力さを突きつけられていたということなのか...。
折しも、前年2016(平成28)年12月20日火曜日発売の『家康 1 自立篇』(安部龍太郎/幻冬舎)という、新たな戦国史観を背景とする後年の徳川家康の真の姿の一端に、目を通してほどない頃だけに...。
岡崎城へ入城し今川氏と決別し、1562(永禄5)年に織田信長と清洲同盟を結んでしばらく後に、名を徳川家康に改め、信長の盟友として、三河国・遠江国に版図を広げていく様子が...。
直木賞作家の戦国集大成としての全5巻構想の大河小説第1巻、合間を見て、要所要所に目を通してみるか...。
そして、かの岡崎城と言えば、城から八町(約870m)の距離にあったとされて名高い"八丁味噌"発祥の地ならではの味わいが...。
1337(延元2)年創業から670有余年の「超」のつく老舗ならではの、気候風土を生かした独特の味噌文化の発達...。
そう、かの【八丁味噌 3kg】はもちろんのこと...。
「まるや八丁味噌」から仕入れの"八丁味噌"使用の【名古屋限定まるや・八丁味噌饅頭(小) 15個入 10箱セット】や【名古屋限定まるや・八丁味噌饅頭(大) 24個入】といった和菓子も...。
じっくりと噛みしめながら、見届けることになりそう。
2017-02-20 |
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