おんな城主 直虎 あらすじ ネタバレ 第13回
「城主はつらいよ」
4月2日日曜日に放送。
直虎(柴咲コウ)の井伊谷統治宣言早々より...。
直之(矢本悠馬)は、女子による統治に加え、10歳からの出家による井伊家不在を理由に、正気でないと南渓(小林薫)に猛反発。
直虎は苛立ち充満。 直ちに、南渓が目で制するなり、駿府からの政次(高橋一生)の虎松(鈴木福)後見の下知が適切なのかと冷静に尋ねる。
直之は、政次の手前ゆえ、心苦しく黙り込んで...。
同じく尋ねられた政次は、無表情のまま。 国の統治自体並大抵ではないゆえ、どこまでの覚悟あってのことか少々の懸念を告白。
直虎は政次への睨みで牽制、父や先代の遺志の継承とともに、井伊谷を守る覚悟を宣言。
政次は家老として誠心誠意仕えると宣言、慇懃かつ丁重な姿勢のまま平伏。
こうして直虎は、晴れて虎松後見として井伊谷城城主として、意欲的な取り組みへ...。
しかし、直之の指摘通り、政務の未経験ゆえ自信のないまま...。
直虎の心中を察して、南渓は一冊の書物『仮名目録』を推薦。 今川家先々々代・氏親から子への継承にあたっての、無用の混乱防止を前提とする治世の掟が記載。 家臣の統制はじめ財産相続、揉め事の成敗、金や米の貸借など、政のすべての詳細が...。
ただ、何気に理解できそうな勢いと裏腹に、借米や借銭に関しては難しそう。 中でも、直虎が次郎として長年身を置いていた龍潭寺は、寄付により運営。
直虎は気合入れ直しの上、本気で読み始めた。
翌日、政次からの嫌がらせのごとく大量の書物、安堵状、検地控え、証文類などの山が...。
直虎自身、頭で解かっていても、さすがに気が遠くなりそうだった。
案の定、内政の難しさは、現実の問題として直面。
直虎は、新領主への挨拶にと訪れた百姓たちに懇願され、瀬戸という村に出向いた。
かの"桶狭間の戦い"前後の数々の戦により、手つかずで放置の荒れ地が点在ゆえ、田を耕す者が不在。
それでも年貢を納める義務も重なり、銭や米を銭主に借りるしかない実情。 すなわち、百姓は年貢と銭主への返済という二重の支払いの苦慮の真っ只中に...。
案内役の高齢の農夫・甚兵衛(山本學)は、突然土の上に土下座し徳政令を懇願。 貸借関係すべてを白紙に戻すよう領主の発する貧民救済のための法令として...。
直虎は即座の受諾。 逆に、同行の直之は唖然。直虎は、領主として満足げ、直之は怒りと不安を充満のまま、居館に戻ることに...。
待ち受けるは、血相を変えた六左衛門(田中美央)だった。 直ちに、井伊家改易の恐れを訴えるかごとく、束になった借用書を突き付けとともに、直虎は驚愕。 銭二十貫文、銭十五貫文、銭三十貫文と、度重なる戦支度のため、商人からの借り入れの記載の詳細が...。
しかも、農夫・甚兵衛の口にした銭主と同名の瀬戸方久の名も目にして...。
そこへ方久来訪の報せが...。
3人は唖然...。
方久は、代替わりの祝いの挨拶で平身低頭。
直虎が面を挙げるよう促すと、顔を見るなり拍子抜け。 すると、方久が袂から藁の束を取り出しつつ、変わり者同士仲良くしようと絶叫。
そう、幼い頃に井伊谷から失踪の亀之丞(藤本哉汰)を追って、夜道を彷徨う中での遭遇の折、自身を売ったあばら屋の男・方久(ムロツヨシ)だった。
直虎には興奮と懐かしさの交錯。 方久にこれまでの経緯を尋ねた。 幼少のとわ(新井美羽)の井伊家突き出しの褒美の銭で、浜名湖畔で余った魚を安く買い干物での売り捌き。 その儲けで、潰れかけた茶屋を買収。 そこでの安い茶の提供が、再び大当たりとなって商売繁盛。 茶屋に人集う中、次の戦の報せの交錯とともに戦場での商売。食べ物や薬を仕入れて売り、戦の終わりとともに刀剣や鎧などの拾い集め、次の合戦の場に持ち込むことを、繰り返してきたという。
直虎は、方久の所業自体ほぼ泥棒のようであるものの、銭を動かす才能を直感。 それを裏付けるかのごとく、ふざけて銭の犬"わん"ではなく銭を求めて"貫"と鳴く方久に、好感を抱く。
そして、単刀直入に瀬戸村の借金帳消しの依頼。 方久のあまりの唐突さゆえ呆気にとられる表情に、直虎は百姓との約束を告白。
方久は快諾。 ただし、少しずつの返済が条件だった。
その夜より早速、直虎と直之と六左衛門の3人は、井伊家の借財や年貢の見直しへの取り組み。
財政は予想以上の悪化で火の車。 方久への返済だけで、軽く30年くらいの計算...。
直虎は落胆を深めるも、先の百姓たちとの約束を口実に、徳政令の思いとどまりを主張する。
しかし、直之は投げやりだった。 そのまま知らぬ顔で放っておけば、そのうち諦めるだろう、と。
直虎は、ほかの方法のないのかと思案。 しかし、途方に暮れる一方だった。
翌日、居館の庭には、隣の祝田村の百姓たちの押し寄せ。 徳政令の話を聞くなり、自分らの村にも出してほしいと訴える。
しかし、直虎は出せないと、苦渋の決断の伝えるしかなった。
百姓たちの表情は、途端に曇るとともに、一瞬の沈黙。 しかし、すぐに一転して、怒号の飛ばし合いへ...。
直虎は、怒号と悲鳴ゆえの心痛とともに、今は出せないと言い切って、百姓たちに背を向けて去るしかなかった。
さらに翌日、直虎は方々の農村の秘かな見回りへ。
田植えの時期の到来の反面、どの村でも必死で働く百姓たちの多くは、老人と女と子どもばかり。 肝心の働き盛りの男は少なかった。
もし、この放置のまま続けば、井伊家はいずれ滅びてしまうと、誰の目にも明らかだった。
直虎が徳政令と別の方法での百姓救済の手立てを考える中、ふと瞬間的に思い浮かぶは方久の顔と声。そして、突然の閃きへ...。
それは、方久の家臣としての迎え入れと、瀬戸と祝田の両村の所領としての付与による年貢入り。代わりに百姓たちには、しばしの借財返済待ちとともに、年貢のみの納め。
以上に伴い、村での新たな商売開始を、百姓たちに促進。 別の手立ての稼ぎさえあれば、おのずと返済できるはずとして...。
直虎は急ぎ方久への話の持ちかけ、南渓の賛同も得た上での評定へ...。
ところが、家臣たちからの猛反発。
直之は怒り心頭。 由緒ある井伊家に見知らぬ商人を加えるなど、亡き父たちに顔向けできぬ、と。
六左衛門も強い不快感。 瀬戸村は新野の娘たちの所領のみならず、祝田は妹・しの(貫地谷しほり)と亡き義弟・直親(三浦春馬)の想い出いっぱいの土地ゆえ、承服できない、と。
ともに聞く耳持たず足早に去る中、一人黙って聞いていた政次も薄ら笑いを浮かべつつ去ることに。
直虎は嫌な思いをさせたと方久に詫びる。
しかし、方久は全然気にしない。 村の豊かさ実現なれば、皆必ず掌返しで、直虎様のおかげだ、あの時の決断は素晴らしかった、と喝采するはずと激励する。
直虎の表情がほころんだ。
しかし、それも束の間、瀬戸村と祝田村の百姓らが徳政令発行求めての今川家への直訴、との火急の報せ...。
直虎の表情が再び凍りついた。
今後予想される苦難自体気になってしまうものの、ムロツヨシ演じるかつてのあばら屋の男すなわち瀬戸方久が、案外直虎の命運を左右する重要人物となる予感の展開かなあ。
あの森下佳子脚本のドラマならではのこと、ムロツヨシそのものをあてがきするかのようなドラマ展開を垣間見るかの予感の高まりが...。
例えるならば、3月29日水曜日発売の『ムロ本、』(ワニブックス)に記された、ムロツヨシの人生のありのままが存分にあふれた初めての単行本は、もちろんのこと...。
前年2016(平成28)年1月20日水曜日から3月23日水曜日まで全10話放送のTBS系「テッペン! 水ドラ!!」枠の深夜ドラマ『悪党たちは千里を走る』で演じた主人公で、制作会社のドラマディレクター・高杉篤郎の見舞われる波瀾万丈と逆境と起死回生の直面における処世術を垣間見るかのように...。
しっかりと見届けたいな。
何よりも、今後展開されるであろう、直虎の庇護を受けて豪商に成長するまでの物語も...。
2017-03-05 |
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